空気公団 「レモンを買おう」
1stアルバム「くうきこうだん」から、「レモンを買おう」についての話。
目次
レモンを買おう
その言葉の影に潜む
わずかな声を僕は感じとる
そして二人は黙り込んで
少し優しくなれるんだ
外はもう薄明るくて
町は静かに誰かを待ってる
今日は遠くの街へ出かけて
レモンを一つ買おう
何の意味もなく生きているようで
いつでも誰かを忘れてはいなかった
そしてまた思い出してる
追い越してゆく音は風になり
見覚えのある街を映しながら
笑って見せるんだ
1stアルバムの曲で、もしかしたら空気公団の曲の中でも一番多く演奏されている曲かもしれない。
空気公団の曲は、昔の曲を今やっても全然古びない。それは、山崎さんの描きたいことがずっと繋がっているから、と言うのもあるだろうし、今の空気公団というバンドのサウンドがしっかりと固まっているから、と言うのもあるかもしれない。
レモンを買おうにも、「遠くの街」と言う言葉が出てくる。遠くの街を見つめることで、今自分のいる風景が広がっていく。薄明りが差すくらいの、朝になる前の時間。そういう時間は何となくワクワクする。一日が始まっていく感覚がする。
「そしてまた思い出してる」
歌詞の中で、頭の中で今見ている風景と行ったり来たりする。
空気公団の曲も、山崎さんの歌詞も、100%明るいものではない。優しくて暖かくても、どこか寂しげで、そこが素敵だ。きっと、10年、20年経っても色褪せないままに歌われる曲だと思う。
空気公団の曲も、山崎さんの歌詞も、100%明るいものではない。優しくて暖かくても、どこか寂しげで、そこが素敵だ。きっと、10年、20年経っても色褪せないままに歌われる曲だと思う。