あさから。

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空気公団 「ダブル」の感想。

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 久々の更新。7月6日に発売された「ダブル」の感想です。
 前置きが長くなってしまった。 
目次

 

 1年半ぶり

 前作の「こんにちは、はじまり。」から約1年半ぶりのリリースで、中々のハイペース。第二期になってからの空気公団は中々に活発で、空気公団以外の活動として「くうきにみつる」というユニットをやってみたり、花澤香菜さんのプロデュースをしてみたり、バンド本体もライブを沢山やっていて、韓国行ったり台湾行ったりと、自分が一番最初に思っていたイメージよりもアクティブになってきている気がする。といっても、知ったのがここ5,6年なのでそれ程長くはないけれど。


花澤香菜 『透明な女の子』(Music Clip Short Ver.)


 最初聴いた時に、「コーヒー屋のお姉さんみたいな曲やな」と思いました。山崎さんプロデュースと言う前情報が無かったら、多分聴くことは無かった気がするけれど、前情報なしで聴いてたら自分がどんな反応したのか気になる曲。


くうきにみつる ダイジェスト


 このアルバム名曲揃いなので、是非もう一度やって頂きたいところ。個人的には、1:33~の「いっぱい」と言う曲が大好きで、聴いていて心が解放される気分になる。
 

 弾ける。

 個人的には、1stの「くうきこうだん」の時点で空気公団の表現したい事は完成されていて、描く部分を変えているだけで、本質的にはずっとそのままだと思っている。OTOTOYのインタビューで、山崎さんが「街を作る感覚で空気公団を作っている」と語っていた。 ototoy.jp例えば「春愁秋思」の時にはその街に春と秋の風景が増えて、「夜はそのまなざしの先に流れる」の時は夜から夜明けの景色が増えていって、段々、空気公団として、ぼんやりとしていた景色がはっきりと見えるようになってきたのかな、と思う。

 「夜はそのまなざしの先に流れる」を聴いた時に少し感じて、前作の「こんにちは、はじまり。」で更に感じて、今回の「ダブル」でそれがはっきりとしたのだけど、「景色を描く、風景を描く」と言う所から一歩踏み出したように思う。弾けてる。


空気公団 "お山参詣登山囃子" (Official Music Video)


 前作のラストトラックもかなり弾けてるけれど、「ダブル」はそれがアルバム全体に行き渡ってる感じ。
 

 ダブル

 ここまで前置きで、ここからダブルの感想。感想自体はそんなに長くならなそうだから、前置きを長くしたとかそう言う訳じゃない。ホントだよ。


 1.変化する毎日
 前作からの続きみたいな曲だと思った。「こんにちは、はじまり。」の1曲目の「伝う」と似た役割の曲なのかな、と。

 2.あなたのあさ
 「あさの弾み」「やさしい朝」に続く朝シリーズ?の曲。今回のアルバムの中だと、一番今までの空気公団のイメージに近い曲な気がする。後半に暗めの歌詞が続く中、明るくやさしい曲。

 3.つながっている
 ここから「弾ける空気公団モード」に。この曲結構好き。ツインボーカルだからか、楽し気な曲だからか、バックのプログラミングの音のせいか、くうきにみつる感が。とても良い。「君のムウムウムウが届いてるよ」というフレーズが気に入っているけれど、ムウムウムウって何だろう。

 4.失ってしまった何ものか
 作詞が山崎さん、作曲が戸川さんの曲。前作から、山崎さんの「歌モノの歌詞は自分で書け」ルールが無くなったらしく、「新しい窓」が生まれたみたいだけど、今回もそれは引き継がれている模様。前回、戸川さんの作曲した「新しい窓」は、前作がちょっと今までの空気公団から一歩進んだ感じだったから尚更「今までの空気公団」をイメージさせる曲だったけれど、今回の戸川さんの曲はそう言う感じでもなく、弾ける空気公団にそのまま乗っかっている感じ。

 5.ペン
 ベースと鍵盤の「ジャン、ジャン、ジャン」が気持ち良い曲。「聞こえる悲鳴」というフレーズがあるけれど、空気公団の歌詞の中で悲鳴が聞こえたのは初めてなような気が。

 6.不思議だね
 インスト曲。ちょっと休憩タイム。窪田さんのアレンジは優しくて好き。ボヨヨンという音をよく使っているけれど、あれに弱いのです。

 7.マスターの珈琲
 戸川さんが絶賛し過ぎて二人が引いた曲その1。インタビューでも触れていたけれど、空気公団的じゃないことを、空気公団がやることのズレが面白いのでは、という感じ。前作の「お山参詣登山囃子」は民謡だったけれど、完全に空気公団の曲にしてしまっていた。あとは、Birdsも、ダンスミュージックですら完全に空気公団になってしまうのか、という感じだった。今回は、昭和歌謡も、空気公団になる、という所から更に一歩進んで、もう空気公団にしようとすらしていない感じがする。それでも、空気公団的なものがにじみ出てくるというか。あと、珍しく山崎さんがちょっとビブラートかけてる。


Birds FreeTEMPO



空気公団 Birds


 今回のアルバムとは関係無いけれど。

 8.知らない街へ行こう
 ハープとタブラが使われていて、凄く不思議なサウンドに。知らない街へもう来てる感じがする。タブラは知らなかったので調べたのだけど、インドの打楽器らしい。そう言われると確かにインド感ある。ハープにタブラ。知らない街へって、シルクロード渡っていく感じなのだろうか。

 9.僕にとって君は


空気公団 "僕にとって君は" (Official Music Video Full Ver.)


 戸川さんが絶賛し過ぎて二人が引いた曲その2。MVが公開された時に最初に思ったのは「歌がなんか大人っぽい」だったけれど、歌詞カードを読みながら、書いている中身も大人っぽくなってると思った。

 山崎さんの描く「僕」は曲ごとに違っていて、山崎さん自身も「この人はどんな人だろう」と考えているみたいなのだけど、この曲は結構大人な僕な感じ。良い。


 10.新しい道

 最初に通して聴いた時に、一番気に入った曲。

 美しい日々が
 何度よぎっても
 ここから始まる
 新しさには勝てないね

 というフレーズがとても好き。何度よぎってもの所でマイナーコードから7thに移る時のチラッと光が見える感じがとても好き。
寂し気だけど、前向きなフレーズが好きなのかも。

 

 まとめ

 そんな感じの弾けたアルバム。これを聴いてから昔の作品に戻っていったら、「こんなバンドなんだ!」と驚くかもしれない。「夜は~」「こんにちは、はじまり。」と少しずつ殻を破る音を聴きながらだったので、これもこれで空気公団と思えているけれど、例えば春愁秋思の後にいきなりダブルが来てたらビックリだったろうなあ。

 前置きの文章が長くなってるけれど、やっぱりその色々があって弾けてる感じがする。次作はどうなるのだろう。まさかの戸川さんボーカルとかにならないかな。  

 

 他にも空気公団のことを書いています。
ダブル

ダブル