あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

新海誠 「君の名は。」の好きなところ

 

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今更感が漂っているけれど、新海誠監督の「君の名は。」の感想というか、好きなところについて書きます。

目次

 

君の名は。

真っ直ぐな

新海誠作品の良くも悪くも真っ直ぐになり切れない感じとか、煮え切らない感じとか、そう言うのを求めて見に行ったら拍子抜けするような映画なのだけど、ここ数年の自分の感覚にはハマってくれたので、個人的にはすごく好きな映画になった。

 

10代の頃は特に、清々しい位のハッピーエンドが苦手だったのだけど、段々と「いや、物語は清々しい位、馬鹿馬鹿しい位にハッピーエンドであるべきだ」と思う様になってきました。どうやら、自分は「真っ直ぐなもの」が好きらしい。

 

戯言シリーズ」という西尾維新さんの作品があって、それが何処までも馬鹿馬鹿しい位に希望を持った終わり方をしていて、読み終わった時に西尾さんを少し好きになった。「この人は何処までも希望を描きたいのだなあ」と思った。

 

孤高の人」という小説原作の漫画がある。原作は新田次郎、漫画は坂本眞一先生で、今の所、読んだ漫画の中で一番好きな作品なのだけど、原作と漫画でラストが違う。それについて、最終巻で坂本先生が言及しているのだけど、3・11を目の当たりにして改めて自分の描くべき事を考え直したらしい。やっぱり、「この人も、何処までも希望を描きたいんだ」と思った。そういう人が好きなのだと思う。

 

最近読んだ「青の数学」も、1巻2巻共に、清々しい位に希望を持った終わり方をしている。最近は、「おいおいおいおい」と笑ってしまう位に真っ直ぐに、清々しく、馬鹿馬鹿しい位に希望を持って終わる作品が好きだ。と言うか、きっと、そう言う終わりを書こうとする人が好きなのだと思う。

 

物語そのものは本当ではなくても、それを書こうとした想いそのものは紛れもなく本物だ。

 

青の数学 (新潮文庫nex)

青の数学 (新潮文庫nex)

 

 

翻って、君の名は。

新海監督もインタビューで3・11について触れていて、ド直球で面白い物を作りたいと言っていた。「変わった」とよく聞くけれど、元からあったけど出していなかっただけだと思う。小さい頃明るくて、大人になってからそうでも無い人は沢山いると思うけれど、明るい人が居なくなったのではなくて、見えなくなっただけだ。

 

きっと、新海監督も自分の中にいる「眩しい人」には気が付いていて、それでも自分の個性を貫いてきたのだと思う。それが、3・11とか色んな事があって「そろそろコイツを解放してやらないとダメかな」となったのだと思う。多分。

 

RADWIMPS

RADWIMPSとONE OK ROCKのボーカル同士で対談をした事があり、凄く対照的なバンドで、片や「夢を追え」と言い続け、片や「夢なんて」と言い続けてきた。

 

その「夢なんて」の方のバンドが、今までに無いくらいにまっすぐな歌を歌っていて、それが新海監督の見せた真っ直ぐさに重なって、「ああ、このまま僕たちの声が」の時点で若干うるっと来ていた。冒頭だけど。

 

 RADWIMPSにしても、ドラムが活動休止したりと本当ならグッキリと折れてしまっても仕方のない様な中で、それまで以上に精力的に活動していた様に見えた。奇跡的に色んな事が重なっていると、超個人的な感想で見ていたら冒頭でうるっとしてしまった。

 

 

そう言う訳で、自分としては色んな前情報があって、その物語の終着点的な映画としてみたら素晴らしすぎた。だけど、そう言うのを一切抜きで見たらどう感じたのかはちょっと分からない。でも、ひとつだけ「すごく好き」があれば他が全部ダメでも、トータルでOK!で良いのではないかと思う。

 

その方が面白い事が増える。

 

それでは。

 

君の名は。(通常盤)

君の名は。(通常盤)