あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

ONE OK ROCKの18祭を見た。

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 NHKONE OK ROCK出演の番組がやると思って見たら、ちょっと想像してたのと違った。
 ただ、色々と思うことがあったので感想など。

 

 

 18祭



 ONE OK ROCKの公式HPで、NHKの番組に出るという告知があって以来、勝手に「NHKでワンオクのライブ流すのか。凄いな」と思っていたのだけど、それはこっちの勘違いで、そういう番組じゃなかった。凄くNHKらしい番組だった。

 18歳の男女1000人を集めて、「We are」という曲を合唱する企画だったらしい。その1000人に入るために、意気込みを伝えたりとかして、それを追っていくのがメインで、ワンオク自体は本当にサポートみたいな形。

 「合唱」って言うのは良いと思った。
 この前、宮下奈都さんの「よろこびの歌」を読んで、すごく好きな小説になった。一つの物語を色んな人の視点から描いて、それが合唱を通じて一つになっていくと言う様な話。

 18祭の編集で、選ばれた1000人の中から少しずつ紹介を入れていたけれど、よろこびの歌みたいだなあ、と思った。一人一人に歌がある。

 あと、We Areは普通に良い曲だった。BMTHのDrownを超えようとしてる感じがしてすごく良い。




 ONE OK ROCK - We are

 

Ambitions 初回限定盤(CD+DVD)

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 音楽とライブ



 CDがどんどん売れなくなって、配信サービスが伸びて、世界的にレコードの売上が上がって、ライブの動員も伸びている。簡単に発信できるようになって、簡単に捨てられるようになった。

 音楽そのものの価値は変わっていないと思うけれど、簡単に、幾らでも音楽を聴けるようになった結果、一つ一つの曲の相対的な価値は落ちてしまった。そして、簡単に手に入るものの価値が落ちて、「簡単には手に入らないもの」の価値が上がった。

 ライブに行く人は、「生で曲を聴きたい」と言うのもあるだろうけれど、例えばチケットを予約して、当日電車で移動する所から、ライブハウスの前で待ってる所まで含めて、その体験を楽しみにしている。そのライブが、一生忘れられない様な思い出になったら、その交通費も含めた何千円かで、それからの人生のちょっとした支えを作れたことになる。

 18祭を見ていて、「ここにいる1000人は一生この事を忘れないんだろうな」と思った。もしかしたら、「ワンオクと一緒に」って言うのが無くても良かったのかもしれない。それでも記憶には残る。ただ、ワンオクが先に手を上げたからこそのあの熱量でもある。
 
 ライブは聴いてるか、勝手に歌ってるかだけど、ああいう風に自分が歌うことに意味を感じていたら、歌う前も、歌ってる時も、その後も感じ方が変わってくると思う。自分も一緒になってやったことは忘れないし、一人一人、応募する所から、当選して練習して、当日歌うまで、全部ひっくるめて一つの思い出として残ったなら、もしかしたらそれだけでこれから生きていけるかもしれない。分からないけど。

 そう言う、参加型のライブはもっと増えていくんだろうなと思いつつ、もっと「音楽を聴く」ことを今までよりもはっきり伝えられる形は無いだろうかと考える。

 Mr.ChildrenItunesで配信しないのは、桜井さんが「CDを買いに出かけて、手に取った時のワクワク感や、帰り道のワクワクを無くしたくない」とのことで、まあAmazonでも買えるのだけど、でも、itunesでダウンロードして聴くよりも、CDを買いに行った思い出と一緒に聴いた方が記憶に残ると思う。

 People In The Boxの波多野さんのソロのCDを流通させないのも、便利な時代に敢えて便利じゃなくすることで、その手間を思い出に変えてほしいのだと思う。

 簡単に手に入る時代だからこそ、簡単には手に入らないものを。

 

 宮下奈都先生の「よろこびの歌」は、同じく合唱をテーマにした物語でオススメです。感想も書いているので、興味のある方は是非。

・宮下奈都 「よろこびの歌」 感想(1) - 御木元玲(よろこびの歌)

 

よろこびの歌 (実業之日本社文庫)

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