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あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

空気公団と春の曲 (後編)

 

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 昨日書いてた「空気公団と春の曲」の続きです。

目次

 

 歌詞中に春の入っている曲

 昨日、タイトルに春の入っている曲として「春が来ました」と「春愁秋思」を挙げたけれど、その2曲とも歌詞中に春が出てくる。その2曲以外で、歌詞に春の出てくる曲を探してみた。


 結果、1曲しか見つけられなかった。意外と少ない。

「別れ」

 1stアルバム「くうきこうだん」収録。「空気公団作品集」と「空風街LIVE」にも収録。


 薄く色づく春は何だかちょっとさみしくなる
 君のことはもうすぐ忘れてしまう
 そのほうがいいんだ

 (空気公団 - 別れ)


 1stアルバムは、全体的に春のイメージな気がする。春と言う言葉は出てこないけれど、ジャケットだったり、空気公団の一番最初の作品と言うことで、一番自然な印象が出ていると思う。

 歌詞を見ていて、春だけじゃなくて歌詞に季節が出てくることが少ない事に気づいた。風景や気持ち、心象を描く時に春夏秋冬や何月と言った言葉を、ほとんど使っていない。

 その代わりと言うか、「朝」と「白」と言う言葉が良く登場する。そして、何となく暖かい感じ。

 夏や秋は「白」って言うイメージじゃないし、空気公団の曲の暖かさは冬の感じっぽくもない。朝で、白いと春のイメージに近くなる。だから、1stも含めて空気公団は春っぽいイメージが多いのかも。

くうきこうだん

くうきこうだん


 何となく春っぽい感じの曲

 歌詞に春は登場しないけれど、聴いていて「春っぽいなー」と思う曲が結構あるので、幾つか挙げてみます。



・あなたはわたし

 「夜はそのまなざしの先に流れる」収録。 ピアノのリズムが素敵。アルバムが夜から朝へ向かうコンセプトで、ラスト1個前の曲なので、結構朝に近いイメージ。

 五階の角部屋が空いたのです
 ぼんやりあの猫を思い出しています
 ここから新しい日々に変わっていくのでしょう

 空気公団の曲で、新しい日々へ向かっていく感じの曲はほとんど春っぽいイメージで聴いてると思う。


 ・心ごころ

 「おくりもの」収録。このミニアルバムは6曲入りなのだけど、「おはよう今日の日」という朝の始まりの曲からゆっくり空気公団の世界へ連れて行ったあと、最後の「おくりもの」と言う曲で現実へ戻ってくるイメージ。インスト曲なのだけど、環境音を使って、音楽の心象の世界と、現実を交差させている。とても優しいミニアルバム。

 季節の街に誰を思い
 散っていく花に昨日までを
 いろんな気持ちにももう二度と
 会えないことを知る

 こちらは、別れ、出会いの大切さを歌った曲。別れなければ出会えないし、出会ったらいつか分かれることになる。

 季節の街に誰を思い
 散っていく花に君を見てる
 いろんな気持ちが街中で
 誰かを待っている

 待っている。それが何であれ、待っている何かがある、誰かがいることは希望だと思う。


 ・はじまり

 「こんにちは、はじまり。」収録。


空気公団 "はじまり" (Official Music Video)

 


空気公団 - はじまり @ 森、道、市場 2016



 この曲に関しては、動画が2本もある。始めてみる人に伝えておくとすれば、ドラムを叩いているオータコージさんは、空気公団のメンバーではないのだ。準レギュラー。

 タイトル通り、始まりの曲。

 はじまりは終わらない
 はじまりが終わらない
 僕らのそばにいつも
 はじまりがいるのさ

 「心ごころ」は別れの方を強く描いているけれど、こちらは始まりの曲。アルバム「こんにちは、はじまり。」のテーマそのもので、

 「形のあるもの全ては無くなるというけれど、無くならないものが、「はじまり」だった。」

 を歌っている曲。動画にはないけれど、音源ではイントロに歪みのギターが入っていて、空気公団らしからぬ感じ。あと、ピアノの「ジャッジャッ」って言うリズムが素敵。


 そんな感じです。他にも、「窓辺」とか「白いリボン」とかも書こうかなと思ったけれど、長くなるので止めました。

 そう言えば、2015年の新春企画で「空気公団から新年のご挨拶」と言う音声が空気公団のサウンドクラウドで聴けたのだけど、今見たら消えていました。を

 その時に、新春の曲として窪田さんが「春が来ました」、戸川さんが「それはまるで」、山崎さんが「おはよう今日の日」を選んでいました。戸川さんだけ、「テーマに沿った曲が言われてしまったから、今思いついた曲」として挙げたら、山崎さんに「何処が新春なの」とツッコミを入れられていました。

 

 ここにいるよ



 空気公団 - ここにいるよ


 最後にもう一曲。3・11の時、空気公団が被災した犬・猫の支援に協力する形で提供した曲。実は、作詞が山田エイジさんという方で、山崎さんは作曲だけの模様。

 戸川さんか山崎さんか分からないけれど、「春の曲、いっぱいあるんだよ」と呟いたのが3月11日。突然のお別れも沢山あっただろうけれど、春は出会いの季節でもある。別れにばかり目が行ってしまう人が居たら、少しでも新しい出会いに目を向けてほしい。そういう呟きかな、と思った。


 何もかもなくしてしまったのかな
 大丈夫 気持ちの整理なんて
 ご飯を食べたら
 忘れるものさ
 嘘さ


 以前に知り合いに聴かせてみた時に、「嘘さ」の所で「嘘かい!」という突っ込みを入れられた記憶がある。
 

 散歩する
 振り返る 
 そしてそこに君がいる
 笑いあって抱きしめる
 そんな日を待っているよ


 「待っている」って言葉は何かいいなと思った。寂しい感じもするけれど、自分が誰かを待っていたり、何かが待っていたり、そう言うのは春の感じがする。

 
 そんな感じに、空気公団の曲は言葉として「春」はあんまり出てこないけれど、春っぽいイメージの曲は沢山あると思います。空気公団自体が春っぽいイメージ。1stアルバムは特にその感じがするので、春を感じたい人は「くうきこうだん」を聴いてみるといいかも。今度出るアンソロCDにも1stは入っていないみたいなので、買っても被らないよ。

 

 「だって、一生のうちに出会うべきものに出会えるとは限らない。それに出会うために、人は出掛けてゆくのでしょう?じっとしていられないのでしょう?結局出会えないかもしれない。それでもいいのよ。この人生じゃなくたって、出掛け続けていれば、いつか出会えるから」

 いい?老妻は世界の宝物を見つけた少女のように、世界の秘密を教える物理学者のように、告げた。

 「人生なんかより、出会いの方がずっと大きいの」

 ― マレ・サカチのたったひとつの贈物 (王城夕紀)

春愁秋思

春愁秋思