あさから。

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森絵都 「DIVE!!」(ダイブ!!)がアニメ化するらしいけれど、キャラデザが・・・。

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 森絵都さんの小説「DIVE!!」と言えば、映画化もされた名作なのだけど、今年の夏にアニメ化されるらしい。それ自体は朗報。文庫で上下巻ある作品を2時間位の映画で収めるのは難しいはず。そう言えば見てないけれど。林遣都が出てた気がする。その点、アニメなら12話位使えるから、丁寧に描けると思う。

 ただ、公式HPを見てみたらキャラデザが結構アレな感じになっていて、若干不安を感じる。自分は見ることが出来るだろうか。物語に関しては、文句の付けようが無いくらいに面白いです。

目次

 

 DIVE!!

 あらすじ

 飛込み競技をテーマにした作品。ミズキダイビングクラブ(MDC)の経営難から物語は始まる。新コーチが、MDCの閉鎖を防ぐには「MDCから来年のオリンピック選手を輩出する」ことが条件だと告げる。中学生の坂井知季が、コーチに自らの才能を見いだされ、エースの富士谷、謎の新人沖津と共に、自分の限界に挑戦していく。一瞬のために全てを懸ける少年たちの想い、熱量を余す所なく物語に詰め込んだ傑作。

 登場人物

 主な登場人物は3人で、細かい人物はかなり沢山登場する。

・坂井知季

 中学生。飛込み歴6年で、同い年の弟がいる。平凡な選手だったが、コーチによってその才能を見いだされ、力を開花させていく。

・富士谷要一

 高校生。両親が飛込み選手のサラブレッド。知季にとっては、クラブの先輩で付き合いは長い。森先生が「美少年」を強調しているので、相当整った顔立ちの模様。

・沖津飛沫

 野生児。海のダイバー。天才ダイバー「沖津白波」を祖父に持つ。飛込競技の選手にはない、豪快で自然な飛込みが持ち味。

 その3人に加えて、一人挙げるとすると「寺本健一郎」と言う日本飛込み界のエースがいる。作中では本人については殆ど描かれていない。「青の数学」で言う所の京香凜の様な立ち位置。

 作品の感想

 小説を読んだのが結構前(6,7年前?)なので、記憶を頼りに感想を。

 「青春スポーツもの」と言うジャンルの中では、漫画・小説合わせても、自分の中でトップクラスに面白かった作品。そんなに沢山は読んでいないけれど。それまで、漫画「スラムダンク」が一番かな?と思っていた所に、DIVE!!を読んでそれに並ぶ位の面白さだ!と思った。物語の展開も、登場人物の濃さもすごく漫画的で、活字が苦手な人でも勢いで読めてしまうのではないかと思う。

 個人的に一番驚いたのが、文庫の解説での言葉。少し長いけれど引用。

 ところで、こんなパーフェクトな構成を、作者は予め計算してきちんと作り上げておいたわけじゃないらしい。「一巻を書き終えた時点では先がまるで見えていなかった」「勘で書いている」と聞いて、本当に驚いた。この一分の隙も無い構成を、書きながら、感覚を頼りに練り上げていったわけだ。森さんは天才!と言いたくなる。

森絵都 - DIVE!!(下)解説より)

 ここを読んだ時に「ウソだろ!」と思った。それ位に、特に後半にかけては凄まじい位に完璧な展開で、勘でそこへ辿り着けたのだとしたら、確実に「ゾーン」的な何かに入って書いていたのだと思う。

 森さんは、一巻を書き終えて、夏休みにヨーロッパに遊びに行った帰りに、「この飛行機、落ちたらいいのに。そうしたら、もう続きを書かないで済むのに」という考えが思わずふっと頭をよぎったそうだ。それほどまでのぎりぎりの苦悩の中から生まれた作品でもあるのだ。森絵都 - DIVE!!(下)解説より)

 漫画でも小説でも音楽でも何でも、「これはヤバイ」と思う作品に出会うと、興奮する。ただ、「普通に面白い」を幾ら延長してもそこには辿り着けなくて、何かを目がけて苦悩を続け、それで完成したものに魂が宿るのだと思う。森絵都さんの小説は他に何作か読んだけれど、DIVE!!は本当に命を削りながら書いたんだなあ、と言うのが伝わってくる。そう言えば、本屋大賞に「みかづき」がランクインしていた。あれも気になる。 

 そう言う作品なので、一番向いているのは10代、中学生から大学生辺りだと思う。多分、年齢を経ると「想いが強過ぎてキツイ」と言うのが出てくる気がする。その位、全力投球で青春を描いている。

 特に否定的な部分は無いのだけど、強いて言うと、作者が女性なのもあって、時々ことさら登場人物が「美少年」なのを強調しているのだけちょっと気になった。

 アニメ化

 そして、アニメ化するらしい。楽しみなのと同時に、不安がよぎった。公式HPを見ると、動画は無いけれど、すでに絵が載っている。この絵で行くのか・・・?詳しくは公式HPを参照してもらいたい。

www.dive-anime.com

 原作は男女問わず楽しめると思うのだけど、このキャラクターデザインだと男が見ないのでは・・・?と思ってしまった。少年漫画の作品で女性とか大人に人気が出るのは、少年に向けて全力で描いた結果であって、最初からターゲットを絞ってしまうと結果的に見る人の合計数は減る様な気がするのだけど。

 この前、久しぶりに祖母(83歳位)に会ったのだけど、祖母の家のレコーダーにアニメ「有頂天家族」が録ってあって、毎週見てると言っていた。多分、絵がサラッとしていたから、あまり抵抗なく見れたのではないかと思う。

 DIVE!!の原作のパワーを考えると、映画「サマーウォーズ」くらいのサラッとした絵でも年齢性別問わず人気出る気がする。この絵だと、最初から見てくれる人を減らしている感じがする。

 ただ、何度も言うけれど原作は半端なく面白いので、物語は期待を裏切らないと思います。

 おわりに

 色々書いたけれど、まだ動いている絵も見ていないので、これから期待。飛込みの表現は、実写よりも絵で描いた方がやりやすいと思うので、どんな凄い画になるのか構えていようと思う。お話に関しては心配が全くないので。

 

 このブログでは、本の感想や音楽について書いています。DIVE!!が好きな方にオススメの記事を紹介します。興味のある方は読んで頂けると嬉しいです。

・王城夕紀 「青の数学」 感想。

 -数学をテーマにした青春小説。自分の才能とどう向き合うかを、爽やかに描いた名作。1,2巻ともに熱い展開で、DIVE!!が好きな方なら気に入ると思います。

・宮下奈都 「よろこびの歌」 感想(1) - 御木元玲(よろこびの歌)

 -合唱をテーマにした青春小説。6人の少女の視点で、悩み、葛藤、希望を丁寧に描いている。優しく、暖かい作品。

 

 それでは。

 

DIVE!!〈上〉 (角川文庫)

DIVE!!〈上〉 (角川文庫)

 
DIVE!!〈下〉 (角川文庫)

DIVE!!〈下〉 (角川文庫)