あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

音楽の趣味が変わること。

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 最近、「大人になってからは音楽の趣味は変わらない」的な記事を読んで、いやいやそんなことないんじゃない?と思ったので、色々書いてみます。

 14歳

「大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている」って言う記事があって、間違っては無いと思うけど、正しくも無いなあと。

 自分が14歳の時に聴いてた音楽ってMr.ChildrenBUMP OF CHICKENが時間的には多かった気がする。今でもどちらも大好きだけど、好みとしてドストレートかというと、ちょっと変わってきてる。

 あと、このブログでも一番好きって言ってる空気公団を知ったのは20歳頃で、People In The Boxはそれよりも後だった。14歳の頃、確か「音楽の音数は少なければ少ないほどいいんだ!」みたいなことを思ってた気がするけど、その後、音の重なりで表現する空気感が好きになったり、ガッツリ激しい音を好きになったり。

 最近の話で言うと、結構ヒップホップの要素の入った曲を聴くのが好きで、「メロディが強すぎない」所が良いなと思うのだけど、10代の頃は何が良いのか全然わからなかった。

 

衝撃に慣れていくこと

 ひとつ思い出したのが、「年を取るにつれて、1年が短く感じるようになっていく」という話。5歳の時には、すべての人生が5年間しかないから、1年は全人生の5分の1の長さに感じる。一方で、それが50歳になると、1年が今までの人生の50分の1になるから、随分と短く感じる、と。本当か分からないけど。

 それって、若ければ若いほど知らないことが多いから、何をやっても新鮮に感じて、その結果体感時間も長く感じるんじゃないかなと思った。最初の一回って、何でも記憶に残るし、長く感じる。だけど、それを繰り返していく内に段々頭が慣れてきて、短く感じるようになっていく。

 多分、それと同じように14歳で聴く音楽が平均的に一番衝撃が大きくなりやすいんじゃないかと思う。それが何であれ、その後に聴く何かの衝撃は少しずつ小さくなっていく。あとは、無意識に自分の好みを判別するんじゃないかな、とか。13,4歳で音楽を聴き始めて、色々興味を持って聴いてる内に、ガーンと衝撃受けるようなものに出会ってしまって、それがピークのまま行きやすいんじゃないかと。

 

4年周期

 自分の話。確かに、14歳頃も色々衝撃を受けてた気もするけど、4年周期位でそれが更新されてきてる。多分、大体頭が慣れるのに4年かかるのかなあと思ってる。今年丁度そのタイミングなのだけど、だからなのか、今まで全然聴いてこなかったヒップホップ系の曲を好きになり始めてる。

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 「This is America」って曲のMVがものすごいことになってるChildish Gambinoの3005って言う曲。これもヒロムライ監督のMVで、時間経過でドナルドグローバー以外がどんどん変化していく。歌詞の"till 3005(3005年まで)"って言う所にかけてるんだとおもうけど、クマがボロボロになってたり、後ろに映るカップルが年を取ってたり。

 MVも良いのだけど、昔全然聞かなかったラップも、言葉を伝えるための構成としてはすごく良いよなあと最近思う。流れていくオケの変化で、聴いていて飽きさせないようにして、真ん中に言葉を置き続ける。それって、メロディの強い音楽よりも、何か音楽と言葉で伝えるのには向いてるなと。

 この曲も、ジャンル的にはヒップホップだけじゃなくて色んな要素が入ってると思うけど、そうやって、ジャンルをまたいだ音を聴いて他のジャンルに興味を持ったりっていうこともあると思う。

 

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 一方で、空気公団。この先どんな音楽を聴いても、多分最終的に空気公団に戻ってくるって確信がある。彼らがいてくれるおかげで、自由に何処へでも行けるって思う。

 そう考えると、音楽の趣味が変わるのは、「好きなものが増えていく」って言う方向で、「以前好きだったけど、今はそうじゃない」っていう物はほとんどない。以前好きだった音楽は、今聴いてもやっぱり好きなまま。それ以上に好きなものとか、以前は聴かなかったものを好きになったりしているだけで。

 

時間

 14歳の時に聴いた音楽が、って言うのはきっと時間の問題じゃないかなと思う。音楽を聴くのに使う時間。大人になってから、自分の頭の中をわざわざ書き換えていこうって言う人が少ないだけで、意識的に色々聴いてると、何歳になっても変わっていけるんじゃないか。

 仕事をし始めたら、もうそれだけで体力使うし、頭も疲れるし。自分の好きなものだけ聴いていたい。そうすると、10代の時に聴いてたものを聴くことが多くなるんじゃないかなって思う。

 ただ、もし、20代以上の人が「新しい何かを好きになりたい」と思ったら、10代の時に比べて、少し努力しないと好きになるのは難しい気がする。「何が良いんだろう?」って思いながら聴き続けてみたりとか。

 きっと、「自動的に何かを好きになる」能力が一番冴えてるのが14歳前後なのだと思う。さっきも書いたように、色んな経験がまだ何でも新しく感じられるから。それから少しずつ、すきになったり、好きを広げるのに努力がいるようになっていく。

 でも、きっとその努力はし続けた方が楽しいと思う。音楽に限らず。今までそんなに興味なかったことでも、好きになろうとちょっと努力してみる。で、なれないかもしれないけど、なれるものもあるはず。そうやって、世界が広がると、色々変わってみえることもある。

 「最近、昔見たく色んなことに興味が持てない」みたいな悩みがあるとしたら、多分、自動的に興味を持てる年代を過ぎたからで、そこから先は自分の努力次第。

 脳って、放っておくと「脳にとって楽な状態」を選びたがるらしいから、新しいものを好きになったり、興味を持ったりって言う「脳にとって疲れること」はやりたがらない。例えそれが、その人にとって良いことでも。だから、自分にとっては良いことだけど、脳にとっては疲れることがあったら、頑張ってやるしかない。「何が良いんだ?」って思う物も、頑張って見たり聴いたりしてる内に、段々分かってくるかも。

 

 そんな感じで、音楽の趣味の話。簡単にまとめると、頭が少しずつ固くなっていくけど、固まり切ることは無いのだと思う。

 

 それでは!