あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

People In The Box One Man Tour 2019「Tabula Rasa」 札幌公演の感想など。

 ニューアルバム「Tabula Rasa」のリリースツアーに行ってきたので、さらっと感想です。セトリネタバレにつき注意。

 Tabula Rasa

 People In The Boxのニューアルバム「Tabula Rasa」のリリースツアーに行って来ました。前回、前々回に引き続き札幌COLONY。数えたら、今回でライブ6回目だった。

 Tabula Rasaの感想もそのうち書こうと思ってるけど、今回はライブの感想を。アルバム自体が鍵盤主体になってたのもあって、演奏も鍵盤使うことが多くなってた。波多野さんがギターぶら下げながら鍵盤弾いたり。

 あと、改めて思ったけど、リズム隊2人がド安定してるから、波多野さんの曲芸師みたいな演奏スタイルがバシッと決まるんだな、と。ギターでも鍵盤でも、「弾く」のと「弾いて歌う」のって、かなり難易度に差がある。その中でもピープルのギターボーカル・ピアノボーカルって相当難しい。歌とギターで別のメロディとか、普通に出てくる。元々波多野さん本人ですら「難しい」って言ってるギターボーカルが、更に、Wall,Window以降は鍵盤も加わって、曲中でギターと鍵盤両方弾くって言うのも結構ある。

 勿論、ただ弾いて歌えばいいだけじゃなくて、曲によって楽器の音色を変えたり、弾き方を変えたり、歌い方を変えたり。その上で、一人でやってるわけじゃないから、3ピースのバンドとして完結することが必要。生半可なリズム隊だと、波多野さん一人が浮いてしまってバランスおかしくなるところを、1つのバンドとしてバシッと決めてるのは、バンド全体の完成度が高いから。聴いてて、本当に気持ち良いドラムだなってずっと思ってた。

 それでは、中身をサラッと。

 

セトリと感想

1.装置

2.いきている

3.木洩れ陽、果物、機関車

4.風景を一瞬で変える方法

5.忘れる音楽

6.泥棒

7.まなざし

8.ブリキの夜明け

9.聖者たち

10.2121

11.八月

12.もう大丈夫

13.無限会社

14.ミネルヴァ

15.かみさま

16.懐胎した犬のブルース

en

17.世界陸上

18.ベルリン

19.ヨーロッパ

 所々感想。

 1曲目は装置。鍵盤弾き語りから始まって、途中からドラムベース入ってくる。ラストはギターに持ち替えて激しく。アルバムの中でも結構好きな曲。

 2曲目、いきている。アルバムでは「まなざし」と並んで好きな曲。これも鍵盤弾き語りスタイルだけど、難しいフレーズ弾きながら歌うなーって思ってた。

 3曲目、木洩れ陽、果物、機関車。やっぱり、リズムがノリやすいのもあって、毎回盛り上がる。ここ何回かのライブでは毎回やってると思う。

 7曲目、まなざし。波多野さんがエレキギターかき鳴らし始めて、「何の曲だろう?」って思ったら、まなざしだった。アンコール前の曲としてやると思ってたから、序盤に来たのは意外だった。

 ここから少しMC挟んで、中盤へ。

 8曲目、ブリキの夜明け。珍しい曲やるなー、と思う。

 9曲目、聖者たち。やっぱり盛り上がる。あと、今回翻訳機外れてるのが意外だった。

 10曲目、2121。この前にMC挟んでて、何故か波多野さんがワカサギ釣りの話、「氷の薄い所を踏んじゃったら大変」とか話し始めて、意外に長く話すなーと思ったら、「次の曲は、薄い氷の上の何もない様子をイメージして作った」って言って、始まった。確かに、そういえば歌詞にも出てくる。

 11,12曲目、八月、もう大丈夫。やさしい感じの曲が続く。もう、ピープル完全にギターと鍵盤、同列に扱うバンドになってるんだなって思う。前のライブまでは、ギターロックのバンドが、時々鍵盤も使うってイメージだったけど、今回はギターも鍵盤も、必要なら使うって言う感じに。

 ちょっと飛ばしてラスト、ヨーロッパ。ライブで聴くの初めてだったけど、良かった。「やあ、みんなどこから来たんだ?」で、ちょっと泣きそうになってた。終わった後、泣いてる人何人か見かけた。すごい曲。

MC

 MC色々喋ってたので、覚えてる限り書いていきます。あと、大前提として、この日のダイゴマン、ボイスチェンジャーで超高音ボイスになってた。

 

ダ「キングダムって美容室の店長に将来禿げたらどうしようかって相談してる」

ハ「その、キングダムって美容室は、店長なんだ。王じゃなくて」

 

ダ「(ポーチの販促の時)アルギニンとかのサプリをいれてます」

ハ「アルギニンだ、みたいなね」

ダ「?」会場「?」

ハ「ほら、俺がアルギ人だぜ、みたいな」

ダ「波多野君、今日は調子いいです!」

 

(Tシャツ販促の時)

ダ「鳩の鼻の上にさ、何かブツブツあるじゃん。あれは何なの」

ハ「あれは、メガネが下がらないように」

ダ「やっぱり、調子良いです!」

 

 あと、まじめなトークとしては、Kodomo Rengouが自分たちの集大成みたいなアルバムで、それはそれで物凄く誇らしいアルバムではある。だけど、その先へ進みたいって意識を強く持って作ったのが、Tabula Rasa。今までもそうだったけど、より、力を入れて作った作品。そんな話を波多野さんがしていて、自分がKodomo RengouとTabula Rasaを聴いた時に思った印象と同じだった。もっと言うと、個人的にはKodomo Rengou の集大成感のあと、方向性をガラッと変えてくると思っていた。その方が、分かりやすくて、楽だから。

 だけど、これはその内Tabula Rasaのことを書く時に、詳しく書くけど、Kodomo Rengouの完成度と今までのピープルから、逃げずに、そのまま進化したような。「こんな先への進み方があったのか」っていう驚き。それでいて、敢えてその先への余地を残している感じ。スリーピースで、ここまで底が知れないって凄まじい。

 

 そんな感じの感想でした。演奏面の感想全然無いけど、そういえば、世界陸上の時波多野さんちょっと踊ってるのが可愛かったです(演奏関係ない)。

 

 それでは!