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空気公団の話をしよう(1)

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 空気公団が5月23日にニューアルバム「僕の心に街ができて」をリリースするので、それに向けて(自分が)気分を盛り上げて行きたいなという事で、改めて空気公団のことを書いていくことにしました。週1位で更新していく予定です。

空気公団

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 「まとめを読まないままにして」っていう曲の、MVみたいな動画。Youtubeで色んな音楽を聴けて、MVとかライブ映像を見られるけど、その中でも一番好きかもって位に好きな映像。

 空気公団、っていう名前からしてそうだけど、音楽の持ってる空気感とか風景を一番大切にしていて、「演奏者は音楽の後ろにいていい」っていうスタンスでずっとやってきた人たち。

 ニューアルバムのタイトルが「僕の心に街ができて」だけど、空気公団の音楽は街を作るようにアルバムを作ってきたという。空気公団好きの方から聞いたのは、ボーカルの山崎さんは曲が出来たら外に出て聞いてみて、街になじむかを確かめてみるらしい。

 確かにどのアルバムも色んな風景が、街が浮かんでくる。

 ちなみに、空気公団から話がそれるけれど、Youtubeにある音楽関連の映像の中で、上の「まとめを~」と並ぶくらい好きなのが、クラムボンのFolkloreという曲のライブ映像。

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 これも、音楽が風景に融けていく感じがしてすごく好き。外でも中でも、広がりのある音が好きだなあと思う。柔らかいというか、淡いというか。

 

白さと静けさ

 空気公団、というか山崎さんの歌詞には「白」っていう言葉が結構良く出てくる。他の色が出てきたのってあんまり記憶にないけど、白は良く登場するし、「白のフワフワ」とか「白いリボン」とか、曲のタイトルになってたりもする。

 白は、静けさ、心の鎮まり、或いは朝とか昼の誰もいないようなイメージなのかな、って思ってる。空気公団の、特に初期の頃の風景は、季節で言うと春、時間で言うと朝から昼くらいのイメージが多くて、そのイメージに近い色が白だったのかなと。

 キーボードの窪田さんが加入して、空気公団として第二期が始まってからは、少しずつ風景も色々変わっていった気がする。秋だったり、夜だったり、夏だったり。

 そして、前作「ダブル」ではほとんど空気公団としての街を描き切れたみたいで、色んな弾けた音が詰まっていた。白さと静けさは消えてないけど、それ以上に明るく力強くなってきた。

 

「ダブル」から原点へ

 その「ダブル」から、次回作のタイトルが「僕の心に街ができて」で、製作も3人だけでやってるらしい。

 空気公団として、ダブルまで来られた、街を描き切れたからこそ、「じゃあ、ちょっとここでもう一回3人だけでやってみよう」ってなったのかなと思った。

 一番初期の頃の空気公団は、レコーディングとかも自分たちだけでやっていたらしく、レコード会社の人も「本当にバンドなのか?」って思う位、全然外に出ない人たちだったとか。

 1stアルバムの「くうきこうだん」を聴くと、良い意味での小規模な感じというか、小さくて優しい感じ、説明が難しいんだけど、そういうのを感じる。

 それから20年以上空気公団が続いて、街ができあがった時に、「今、自分たちだけで街を描いたら、どんな風になるんだろう?」みたいなことを思ったのかな、と思う。

 きっと、描きたい根っこのところは変わってない筈だけど、20年かけて、色んな暖かさも冷たさも、優しさも寂しさも街に溢れていったはずで、改めて描いたらきっと同じ景色でも、もっと鮮明に見えるんじゃないかな、と。

 前に書いた記事で「まだ聞いてないけど、先に言っておく。最高傑作でした」みたいなことを書いたのは、きっと次のアルバムには空気公団が見てきたもの、感じてきたことを全部詰め込んでるような気がしたから。街の一部を描くのではなくて、空気公団っていう街を描く、そんなアルバムなんだろうなと思った。

 

 次回からは、さらっと1stからアルバムの感想とかを書いて振り返っていこうかなと思ってます。多分、週一くらいで更新していくはず。

 

 それでは。

 

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