あさから。

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Yeah Yeah Yeahs - Maps 

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  昨日、「最近聴いてる曲の紹介とか。」という記事にも書いたのだけど、良い曲なので個別に書いてみます。yeah yeah yeahsのMapsという曲。

 Maps

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 アメリカ、ニューヨークのバンドYeah Yeah Yeahsの2003年の曲。まず、音が凄く良い。ドラムが入ってきた時の立体感、目の前で叩いてるような感じ。何でこんなに良いと思うんだろう。ギターもベースもドラムも、全部シンプル。ボーカルも良い声だし、良いメロディだけど、最後まで抑えたまま歌っているような。

 と、書いていて思ったのは、その「抑えてるところ」が響いたんじゃないかということ。タイトルのMapsはMy Angus Please Stayの略らしくて、ボーカルのカレン・Oが元カレに歌った歌だとか。

 Wait, they don't love you like I love you(待って、あいつらは私が愛してるみたいに、あなたを愛してはくれないわ)って言うフレーズを繰り返すのだけど、感情的にならずにずっと歌ってる。感情的なのはギターの方で、ボーカルは感情を内に秘めたまま、歌うことに徹しているような。それでも抑えてるものがあふれ出てきているような。そんな印象。

 MVが良いのもあるけど、見ていて、聴いていてシンプルさの奥にすごく大きなものが広がってる感じがする。全部を出し切るって言う表現の仕方もあるけど、抑えて抑えて、自分の中で爆発しそうなまま、ただ歌う、って言うのも鬼気迫るものを感じさせられるんだなと。ギターは対照的にボーカルよりも歌ってるような感じで、「さっさと全部吐き出しちゃえよ」って言ってるみたいな。

 

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 あと、グランストンベリーのライブ映像見てて、こういうシンプルさって強いなと思った。誰でも歌えるし、誰でも分かる。だけど、奥へずっと広がってる感じ。

 最近、「邦楽って盛り上げ過多な曲が多い」って言うことを考えていて、歌舞伎の見得とかその辺から繋がってるんじゃないだろうかみたいなことを思ってたのだけど、それはなんかまとまったらその内別で書くとして。良い曲って、そんなに複雑なことしなくて良いんだろうなと。曲の骨格自体は。この曲だって、これだけ良い音楽になれてる理由って演奏者、バンドが良いからで、だから広がりを感じる。 

 曲のパワーで全部解決しようとすると、シンプルさを犠牲にしてしまうような気がする。自分への反省でもあるけど。もっと、歌とか演奏を信じた方が良い。

 

 なんか、最後の方は関係ない話になってたけど、Maps良い曲です。2003年。15年経っても全然古い感じがしない。そんな曲を書きたい。

 

 それでは!