【音楽】空気感と世界観の違い?
最近、ふと「音楽の空気感と世界観の違いって何だろう?」と思ったので、自分なりに思ったことをまとめてみます。
どっち?
このブログでも度々紹介しているバンド、空気公団。自分は空気公団の音楽の「空気感」が好きだけど、「世界観が好き」という表現の仕方は今までしたことが無い。
例えばこのライブ。聴いてるだけで雨の風景が。
世界観が好きっていうと、例えばPeople In The Boxはその表現の仕方で大丈夫な感じがするし、スマパンことSmashing Pumpkinsも世界観が好きって言える気がする。後は、BUMP OF CHICKENとか、Amazarashiなんかも「世界観」って言う表現がしっくりくる。
空気感って言う表現でしっくりくるのは、空気公団のほかにodol、クラムボン、惑星のかぞえかた、dry as dust、等々。中村佳穂さんも入るような、入らないような。
書きながら、ピープルとスマパンは空気感でも割としっくりくるけど、バンプは曲による、Amazarashiはしっくりこない、とも思った。この違いは何なのか。
空気感
まず、「空気感」って言う表現でしっくりくるバンド、ミュージシャンは音楽の表現の元が風景とか、情景にある、というのが一つ。空気公団なんかは街を作るように曲を作っているというし、上で挙げたバンドは全部、音楽で「感情を表現しよう!」ではなくて、「風景を描こう!」って言う方が優先順位の上に来ている感じがする。
もう一つが、(比較的)アコースティックに寄っていること。バンドサウンドの場合もあるけど、その場合でもデジタルな音(打ち込み、プログラミング等)は少なくて、生音が多め。
「空気」を「感」じるのって、デジタルじゃなくてアナログなサウンドだ。ボカロ系の音楽がずっと苦手なままなのは、多分、空気感を出すのが難しいからだと思う。自分の中で、好きな音楽=空気感を感じる音楽+α、なので、デジタルな音でその壁を超えるのは難しいんだなあと。
世界観
一方、「世界観」って言う表現の場合はデジタルサウンドバリバリでも全然大丈夫だし、ギターのノイズがうるさくても全然問題ない。その変な感じが世界観になる。
感覚的な話になるけれど、音楽で「世界観」って言う表現を使う時は、その内容が暗いことが多い気がする。明るいと、何かしっくりこない。
それで、音楽において「世界観」って言う表現が使われる時って、結構、歌詞とかその他バックボーン的な部分で物語を強く意識してるんじゃないかと思う。文字通り、「世界」を「観」せてる。
空気感は、そこまではっきりした物語とか世界は見えなくて、ポツポツと風景が浮かび上がるような感じ。対照的に世界観の場合は主人公がどんな人で、何をしてどんな気持ちなのかまで、はっきりと浮かび上がってくる。
ピープルとスマパンが「空気感」でもしっくりくると思ったのは、両者とも音の個性はすごく強いけど、ピープルはそこまではっきりと描いていないし、スマパンは単純に英語だから聴いてて日本語ほどはっきりイメージできないって言うことだと思う。
好きなのは。
「空気感」が好き。疲れた時とか、環境音(カフェの音とか、外の音とか)を聴くことがあるけど、音楽でも聴きながら風景が浮かぶような曲が好き。音と音の間だったり、言葉の選び方、歌い方、演奏の仕方で感じる景色が変わってくる。それが良いなあと。
自分のバンドも始める前に「空気感」を大切にしたいなーと思ってたので、たまーにそこを褒められると「あ、伝わってる!」と嬉しい。
ちなみに、最近スマパンのボーカリスト、ビリーコーガンが「Try Try,Try」っていうスマパンの曲をピアノ弾き語りしてる動画を見つけたのだけど、すっごく良い。
本家の方も、再生回数にゼロが一個少ないだろ!と思う位の名曲(MVは若干ショッキングかも?)なのだけど、ピアノ弾き語りになると全然違う風景が見えるなーと思った。メッチャ良いです。
そんな感じで、空気感と世界観について考える回でした。
それでは!