あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

波多野裕文「僕が毎日を過ごした場所」の感想。

 

f:id:noame:20200420223019j:plain

 自宅待機生活3日目。食料品の買い出しとかで少し外出たり、祖母に必要なもの届けたりして、帰ってきたら届いてました。とぶ商店より。そういう訳で、CDの感想です。

 僕が毎日を過ごした場所

 People In The Box波多野裕文さんが2016年にリリースしたソロアルバムで、ずっと会場限定販売だった。一度札幌にもソロ公演に来てたけど、その時は行けなくて、「まあ、その内買える時が来たら買おう」と思ってた。それが、今だったという訳だ。時は2020。

 こういう場合、People In The Boxの話をした方が良いのか?と迷う。しなくて良い気がする。「波多野裕文のソロCD通販してるんだ!気になる!」って言う人で、「え、People In The Box?何それ?」って人はいないでしょ。いたら連れてきてほしい。

 仮にいるとしたら、「橋本絵莉子波多野裕文」だけを知っていて、アルバムを聴いて尚、波多野裕文について全く深堀りしなかった、って言う人だろう。そして、そういう人は、このアルバムに興味を持たないだろうから、やっぱり存在しない。

 そういう訳で、今回はPeople In The Boxについては知ってるものとして書いていきます。一応、昔(って今見たら5年以上前!光陰!)にPeople In The Boxについてサラっと紹介した記事書いてるので、こちら読んで頂ければ。ただ、5年の間に結構様変わりしてる所もあるから、書き足さないとな、とは思いつつ。

asakara.hatenablog.com

 

とぶ商店

 CDの感想の前に、「とぶ商店」について少し。波多野さんがブログでQ&Aをやっていたすぐ後に開設されたオンラインショップで、今の所買えるのはこのCDだけ。ちなみに、注文が殺到してキャパオーバーになってしまったらしく、今は注文受け付けてない様子。ということで、今回はリンクも貼らないでおきます。

 開設してすぐ、「先着で古本をあげます」って言うキャンペーンを実施していたらしくて、僕も「古本希望」と入れてはおいたけど、間に合わなかったらしい。CDも聴いたことなかったから、全然良いけれど。

f:id:noame:20200420224522j:plain

 届いた全体図。

f:id:noame:20200420224611j:plain

 コメント部分。

 右にある「はたのひろふみ」は、スタンプ押してるっぽい。裏から見ると滲んでたので、印刷ではないみたいです。

 札幌また来てほしいけれど、コロナ収まって、その時にどの位のライブハウスが残ってるだろう?って考えると、「夢見ています」って表現も頷ける。この前、コロニーって言う老舗のライブハウスが閉店してしまった。今まで行ったピープルのライブの中でも、一番記憶に残ってる「波多野さんの声が出なくなった」って言う、伝説のライブがあって。

 セットリストの一番最後、Kodomo Rengouがリリースする前に「かみさま」を歌ってたんだけど、3回目のサビでは全くと言っていい位声が出てなくて、退場した後、アンコールの拍手を「一応するのが敬意」と思ってする人と、「流石にここて手拍子は可哀想」と思ってしない人が半々位っていう、不思議な空間だった。結局アンコールは無かったけど。

 その後、Kodomo Rengouのツアーで戻って来て、完全復活した様を見れて、2倍感動してた。最後に行ったコロニーもピープルのタブララサのツアーで、ラストはヨーロッパ。コロニーで最後に聴いたのがあのヨーロッパで良かったなって思う。凄まじかった。

 大分脱線。あと、思いっきり住所載ってるから貼らないけど、レターパックの宛名も手書きで、2ヶ所ほど修正ペン使ってた。キャパオーバー感がひしひしと。

 そんな感じのとぶ商店。

 

音と石

 聴きながら思ったことを書いていきます。

 アルバム通して聴いて、「丁寧に石を積み上げたような音楽」と思った。例えば1曲目の「茄子」、不穏。マイナーコードのアルペジオと歌。そこに、重ねた音の変化が時間経過になる感じ。3曲目の「猿」も同じフレーズを何度も繰り返していて、でも、後ろで鳴ってる音が微妙に違ってる。聴いていて、より一層お話を聴いてるような感覚になる。

 2曲目の「青空を許す」も。全体的にすごくミニマム。

www.youtube.com

 あとは、アルバム通して、メロディの強さとか、コード感を意図的に少し抑えてるのかな?と思った。 伴奏のコード感が弱い分、左右から鳴ってくる音の一つ一つが、効果音みたい。4曲目、「遠ざかる列車」と9曲目の「同じ夢を見る」は、その中でも比較的キャッチ―な感じ。Kodomo Rengouっぽいような、なんとなく。

www.youtube.com

 5曲目「アーティスト」、「僕らの伝えたいことなんて気にしないで、自由に聴いてくれ」っていう曲なのかな?と思った。今の所、あんまり歌詞気にしないで聴いてる。7曲目「始球式」、時々入るガタッていう環境音が良い。音楽に環境音入れてるの、とても好き。8曲目「雨の降る庭」、一人でいる時の静かな感じを、そのまま音にしたような。

 10曲目、「白い荒野」。最近思ったけど、ピープルのアルバムの最後の曲って、「きみ」に対して歌ってることが多い気がする。最近特に。この曲もそうで、タブララサのラスト、「まなざし」を思い出した。

 アルバムタイトルの「僕が毎日を過ごした場所」は、単純にほぼ自宅で作ってるっぽいから、そういう意味なのかな。そんな感じで、まだ1回通して聴いただけなのでざっくりだけど。

 

 おわりに

 不思議なアルバム。ピープルでもなく、「橋本絵莉子波多野裕文」でもない。強いて言うと「Weather Report」が近いかも。自宅で静かにしてることが多い今が、一番聴くのに向いてるかもしれない。

 あと、ソロでやるかどうかは何処で線引きしてるんだろうと思った。

 

 そんな感じで、波多野裕文ソロアルバムの感想でした。

 それでは!