あさから。

本の感想、音楽の話、思ったことなど。

書くことについて。

 

先日、東京に行ってきた。君島大空ってシンガーソングライターの、バンド編成のライブを観に行ってきた。2ヵ月程前には京都に、同じ目的で行ってきたのだけど、その時は電車の乗り継ぎでグダってしまい、遅刻してあまりよく見れなかった。今回は、それを取り返す位に良い位置で見られて、忘れられないライブになった。

 

最近、全然言葉を発信していないなって思った。Twitter(X)にたまに書くことはあるけれど、やっぱり苦手だ。noteも何度か書いてみたけれど、やっぱりブログの方が落ち着く。

 

Twiterも、noteも、或いはインスタでも何でも、SNSはより拡散されやすい仕組みで動いていく。機能的な意味でも、そこに投稿される内容も。それが苦手なのかもしれない。

 

ブログは、特にこのブログはずっと自分の為に書いている。誰かに何かを教えたい訳でも、伝えたい訳でも、ましてや文章を読んで何かすごいと思ってほしい訳でも無い。自分が「何か書かずにはいられない」と思った時に、本当に気まぐれに更新される。今も、そう。

 

この記事を書く前、先に話したライブの感想記事を書いていた。ライブの感想はライブのことだけで出来ていない。その日や、その日を迎えるまでにあった色んな事、自分自身の音楽への思い入れ、ひいては人生全部含めて1つの感想になり得る。しかしながら、自分は感想を書きあげたら自らへの約束を果たす意味でもTwitte(X)へ記事を投稿したことをポストする必要がある。

 

そう思った次の瞬間、大衆に読まれる可能性がある以上、削るべきところは削った方が確実に読みやすいよな、と思ってしまった。そうすると、中々筆が進まなくなる。頭の中で、無意識に制限を掛けてしまう。

 

これは、苦手な人と話す時の感覚に近いかもしれない。話したいことはあるけれど、何処から切り取ったものか、何を言わないべきかと逡巡するあの感じ。

 

そうして、一旦800文字ほど書いた記事を下書き保存して、こちらの記事を書く今に至る。こうして書いていて、楽しい。楽しいというか、心地良い、と言うべきか。ジョギングが好きで、よく外を走っているのだけど、その感覚に近い。あれは走ることで頭の中が空になっていくのだけど、こちらは只管に書き続けることで頭の中が空になっていく。

 

多分、日々頭の中に文字を溜め込みすぎている。それは人と話すことや、ノートに書き出すことで放出されてはいるのだけど、「ブログに書くこと以外で外に出されない言葉」って言うのが確実に存在する。昔からブログを書いていて良かったことの一つは、それを経験的に知れたこと。

 

例えば誰にも見せないノートに何かを書く時と、ブログに何か書く時、SNSに書く時では使っている脳が全く異なっていると思う。

 

誰にも見せないノートに書く時は、誰にも見せない以上、文章も内容もグチャグチャで良い。自分だけが分かれば良いし、何なら自分にもわからなくても良い。

 

SNSに何か投稿するなら、それは9割以上他人の目を気にすることになる。自分自身を表現しているようで、実体と随分異なるものになり得る。

 

ブログはどうか。誰かが見る可能性がある以上、他人の目は確実に意識しているけれど、それは「良く思われたい」というより、「最低限伝わるように書こう」という感じに近い。さらに、キーボードで打っている為書くスピードが速い。

 

ノートに何か書く時、ちゃんとした文字で書いていくと確実に思考に文字が追いつかない。キーボードであれば、かなり思考に近いスピードで文字を並べてゆけるから、きっとその部分にも気持ち良さがある。

 

AIで文章が生成できるようになって、誰が書いても然程変わらない文章なら任せてしまった方が皆にとって良いことだと思うけれど、それでも人が思考する生き物である以上、書くことは止められないと思った。

People In The Box「Kodomo Rengou」の歌詞を考える。

 2018年1月にリリースされた、People In The Boxのアルバム「Kodomo Rengou」について、歌詞の話を中心に考えてみる記事です。

  • Kodomo Rengou
  • People In The Boxと物語
  • 子供連合と「ぼく」と「きみ」
  • 各曲解説
  • ぼくは正気とエピローグ
  • おわりに
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継承されるありふれたトラの水浴び / 波多野裕文 の考察。

  先日9月12日にPeople In The Box波多野さんの配信ライブがあり、未リリースの楽曲中心に演奏された。これまでのライブでも何度か演奏されている、「継承されるありふれたトラの水浴び」という曲について、考えがまとまったので少し書いていきます。

  • 配信ライブ
  • 新曲たち
  • 虎と嘘と、ありふれた話
  • 詩と歌詞
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