【Liveレポ】People In The Box TOUR「ZERO」(2017-12-17 札幌COLONY) ※追記あり
お久しぶりです。このブログを更新するのも、4ヵ月ぶりらしい。多分、次回の更新はPeople In The Boxのアルバムの感想になりそう。今回は、ライブの感想。一応、ツアーファイナルが札幌なので、ネタバレの心配は必要なかろう(多分)。
開演まで
札幌COLONYは、すすきの駅から歩いて10分位のビルの地下。多分、今回初めて行った気がする。前回と前々回がmoleで、その前がcube gardenだった。その中だと、前回のmoleでやったライブは本当に良かった。そのライブの感想も書いてるので、興味ある方は、是非。
凄く寒い中(-3℃)を歩いて、COLONYへ。チケットの番号が結構早めで、ほぼ最前列みたいな所で見られた。ダイゴマン氏との距離が1.5メートル位。今まで、割と後ろの方で見てたので気付かなかったけど、波多野さんのギターの足元、エフェクターボードが2個(両方大きめ)あった。もしかしたら、片方はボーカル用かも?マイクはやっぱりbeta58aだった。見た目が可愛いから?
開演
and i'm singingの合図で開演。何でいつもこの曲で始まるのか、何処かで語ったりしてたことあるのかな。
www.youtube.com 確かに、波多野さんがすごい好きそうな感じの音楽だけども。自分達でインスト曲作ってやるとかじゃなくて、この曲使い続けてるのは何か信念的な何かがあるんだろうな、と思う。
セットリスト
セットリスト。覚えてる限り。抜けてるかもしれないけど。
1.She Hates December
2.日曜日/浴室
3.聖者たち
4.割礼
5.木曜日/寝室
6.数秒前の果実
7.気球
MC
8.新曲(綿が飛び出るやつ)
9.新曲(デヴィルズ&モンキーズ?)
10.マルタ(ピアノ)
11.月
12.技法(ピアノ)
13.八月
14.大砂漠
15.旧市街
MC
16.逆光
17.木洩れ日、果物、機関車
18.新曲(かみさま?)
アンコール無し
感想
所々、気になった所だけ感想を入れてきます。
1~6
この辺りは、「People始まった!」って言うのと、「あれ、新曲メインな訳じゃないんだ!」と思ってた。アルバムのツアーではないものの、前回ライブで3曲新曲やってたから、今回は半分位新曲なんじゃ?と思ってたら、そうでもなかったみたい。1曲目、12月だからかな、と思ったら、今回のツアーは全部She Hates Decemberでスタートして居るとのこと。
7.気球
最初、ベースのフレーズ聴きながら「あれ、JFK空港?」と思ったら、気球だった。Cut FourのJFKの始まり方に似てたので。気球、多分ライブで聴くの初めてだと思います。良かった。
8.新曲(綿が飛び出るやつ)
曲の出だしがラップみたいな感じだった。「綿が飛び出てビックリ」「ようこそ間違いの国へ」って言ってる曲。ギターのフレーズが攻撃的な感じ。カッコいい。
9.新曲(デヴィルズ&モンキーズ?)
歌詞の中で「悪魔とサル」みたいなことを言ってたので、この曲かな?と。ピープルの曲を聴いていて、一番好きなのが「ああ、何かこの感じだ、自分の中の何処かの風景に似てる」みたいなのを感じる時なのだけど、聴きながらそういう曲だなと思った。音源が楽しみ。
10.マルタ(ピアノ)
Family Recordより、マルタのピアノバージョン。自分もピアノを弾くので、DVDとかでも結構波多野さんの手元を見るのだけど、ピアノの時は右手と左手合わせて一つのフレーズ弾いてる事が多い気がする。
MC
波多野さんが「今日の俺の歌、マジでゴメン」的なことを言っていた。正直、この辺りまではまだ「ちょっと調子悪いのかな」位に思ってたけど、かなり悪かったらしいことがこの後分かる。
14.大砂漠
砂漠では無くて、大砂漠。「あーうあー」を真剣に歌う曲。きっと、もうライブで聴く機会は無いのでは?と思った。
MC
MCは色々面白かった。「このツアーでは、お客さんをどんどん弄る事に決めた」と言ってたり、角砂糖ストラップを「回して」って言って客席に渡したり。
ちなみに、波多野さんの声の調子が大分悪いらしく、「この後の曲、みんな俺の代わりに歌って」「ピープルのボーカルの座を奪うチャンス」「10年目にして、ボーカル交代のオーディションを行うとは」「俺も負けねえぞ」的なことを言ってた。話し声の時点で、かなり声が変わっていて、心配になる感じ。
18.新曲(かみさま?)
多分、タイトルは「かみさま」で合ってると思う。割とキーが高めで、曲の長さも結構長め。1曲前の「木洩れ日~」までは、まだ歌えていたのだけど、最後の最後、「もう歌わないで」って思う位に声が掠れていて、途中裏返ってしまってマイクから顔を離したり。それでも、体勢を整えて歌い直して、結局最後まで歌い切っていた。
きっと、途中で歌うのを止めても、誰も文句言わなかったと思う。歌えないことの辛さとか、悔しさはボーカリストが一番感じている筈だから、それを責める人は、少なくともあそこに来てる人たちの中には居なかったと思う。それでも歌い切ってくれたのは、見てて心配になったけど嬉しかった。あの1曲、無理したせいで回復が数日遅れるかもしれないけど、そんな事は関係無く、目の前にいるお客さんに最後まで魅せるのがプロなんだな、と。
www.youtube.com (追記1/17)MV公開されました。良い曲。
歌と喉
喉って結構治るのに時間が掛かる。自分も一度、声が出ないって言うレベルまで喉を壊したことがあって、確か治るのに2週間位掛かった。波多野さんの声を聞いてたら、2,3日で治るようなレベルじゃない位の壊し方だと思った。20日にまたライブがあるみたいだけど、大丈夫かなと心配。ワンマンでは無いのがまだよかった。
Peopleの曲、と言うか波多野さんの歌は、例えばエレカシみたいな「強い歌」じゃない。強くない喉を繊細に使って歌っている。だから、勢いで音楽として成立させるのが難しい。一人一人持ってる喉は違くて、その強さもみな違う。
今回は3歩進んで2歩どころか、4歩下がった気分。声が戻るまでに、毎日歌って積み重ねてきた筋感覚は遠のいていくだろう。それでも、前に進まなければならない。僕の歌は僕の小さな声でしか歌うことはできないことを、僕自身が知っているからだ。
— Hatano_Hirofumi (@Hatano_Hirofumi) 2017年12月17日
「僕の小さな声でしか歌うことはできない」って言うのが、答えだ。ピープルの曲は、あの声じゃないといけない。そう言う楽器で演奏してるんだな、って思うことにしよう。そう言う楽器と、一緒に生きていくんだなって思うことに。
今回も、見れて良かった。また、万全のPeople In The Boxを見られると信じて、楽しみに待ってます。あと、アルバムも。
追記
心配していた20日のライブ、なんと歌なしのインストセットでの演奏になったらしい。「2,3日で治るレベルの壊し方じゃない」と思ったけど、現時点で声が出ないくらいにひどいらしい。でも、医者から必ず治ると言われているみたいなので、安心して待っていよう。
それにしても、今回のライブの諸々を通して、一層ピープルが好きになった。喉が完全にヤバいのを分かってて、それでも最後まで歌い通したこと。悔しかったり、辛かったりしただろうけど、最後まで明るく振舞っていたこと(退場の時は、ちょっと悔しそうに見えた)。声が出ないまま3日後にライブを控えて、「歌えないなら、ギターを弾けばいいじゃない」という事で、出演を辞退せずにインストセットで演奏し切ったこと。それが出来るメンバーだったこと。本当、良いバンドだなと思った。
そういえば、最後の曲「かみさま」(多分)の演奏前、波多野さんの声がいよいよヤバかったらしく、ダイゴマン氏に目線で「ちょっと繋いで」みたいなことを言って、少しMCを挟んでからラストの曲に行った光景が、まだ頭に残ってる。
ちなみに、喉は危なかったけど、MCは結構ノッていた。
ダイゴ「札幌と言えば、俺が初めてぼったくられた街だからね。1000円って書いてる蟹ラーメン食べて、2500円って言われて。中学生の2500円って結構大きいからね。何も言わずに払ったけど」
ハタノ「蟹のハサミでエイってされると思った?」
ダイゴ「???」
会場「???」
という流れで一番笑った。以上、追記でした。
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